着物レベル0の状態で開催を決定した「きものチャレンジ」
まずは、着物の基礎知識として、着物の格や素材や道具について、
ざざっとネット検索した情報をまとめました。
●超入門編きものトーク
着物ライフを送るための一番の基礎知識をシェアすること
集まった着物や道具を見て、まず実物を知ること
二つの目標を設定しましたが、なかなかの着物勇者がご参加になり、
まったくもってレベルの合わない不足な内容となったところ・・・
今回の企画を機に、ご自宅の膨大な着物を整理される際に出てきた
かなり傷んだ行李を修理すべく、年長の知人にお出ましいただき、
一巻張りを教わっておりましたら、そのお方が着付けのプロでらして、
おかげさまで、たくさんの知識や知恵をご伝授いただき、
ご参加くださった方より、主催の私のレベルがモリモリモリっとアップします。
着物理解のための情報をもってから、
実物をたくさんみると、一気に知識のレベルに構造化されますね。
まなびの基本的なところが体験できて、とても面白かったです。
着物企画には、着物のイロイロなスペシャリストのご助力が、
ぜひいただきたいものだとも、明確に気づきました。
●きものフリマ
売ろうとする前に!
・まずは在庫の着物の値打が知りたい
値打とは、素材の価値と状態、喚起される思いの二重構造です。
虫食いや染みが激しくて、素材として着物のままでは使えないものは、
持ち主のご納得がいくならば、リメイクする素材として活かせばよい。
着物のままで着られる状態なら
・できるだけご親族で引き継ぐ(サイズが合わないことが多い)
・できるだけ着物のまま他人が引き継ぐ
着物として着る場合も、お茶席で同じ訪問着を何度も着ていきにくいなど、
お持ちの訪問着をサイズが合う方々でくるくるシェアすることも良いし、
洋服と合わせてサイズが合わないものを活かすコーディネイトを発案するなど、
着るための工夫が大切だなと思いました。
フリマに出品して売るという以前に、
着物の素材としての価値や状態のチェック
なにより、着物にまつわる人々の思いを丁寧に受け止める
そういう作業が膨大に必要だなと実感が深くなりました。
その作業のプロセスはとても幸せな作業でもあります。
フリマに出品されるおつもりでお運びいただいた
亡きおばあ様のお着物を、あらためて着よう、持ち帰ろうと
再会しなおされた方々もいらして、良かった!!としみじみ思います。
また、訪問着など高価な着物をもっていても
着る機会が全くなかったり、
普段着のおしゃれ着として着物を着たいけれども、
あわせる帯などの小物が不足していたり、
コーディネイトが分からなかったり。
着るための実践の場があれば、もっと活かせるとも気づきました。
一緒に着つけて、近所にお出かけして、という
実践を重ねる企画をはじめたいし、
お着物を大切に整理しながら、どうしても着れないものを
リメイクしていくこともチャレンジしていきたいと思います。
高価な着物をシェアすることも試したいことです。
●お薄カフェ
お友だちにお薄とお菓子を提供していただく
お薄カフェを同時開催しました。
いつも、お茶をお出しするお接待をすると、
バックヤードにいる時間が長くなるので、
畳紙から出してしまって、というような、
時間のかかるお着物拝見の作業がある今回の企画では、
とてもありがたいご助力でありましたし、
1階カフェ、2階きものフリマ会場 という
長屋が小さいながら二階建てである利点が活かせて、
長屋に似つかわしい空間利用ができたなと思います。
合理的な理由をさらに上回ったのは、
お友だちの穏やかで丁寧なご気性から、準備の段階から当日までも、
あたたかく支えられて、とても豊かな気持ちで過ごせたことと、
ご来場の皆様にも、ほっこり落ち着く空気が伝わり、
人とともに活動させていただくときの、一番ありがたい恩恵を
たくさん頂戴した嬉しさでした。
人とともに動くことがいささか苦手でしたが、
長年の友人たちに支えられて、協働していける機会が増えてきました。
感謝です。ラブ。
●そして、スペシャル企画。
大久保有花さんのお話会とお譲り会
お話会では
着物がいかにつくられてきたか、
人類の糸の歴史から始まって現代の着付けにいたるまで
一気に理解が促進されるお話を聞けました。
「作る」と「使う」をキーワードに
着物がぐぐーっと生活の中に入ってくる感じです。
お譲り会で惜しみなくお譲りいただいた
着物やたくさんの小物類も
使いたくてワクワクして
その後、きもの自主練の活動につながりました。
物としての着物をお譲りいただくとともに
作り手の誠意と熱量とが伝わってきて
楽しい着物ライフのスタートを切れたことに感謝でいっぱいです。
チャレンジはまだまだ続きます。
またあらたなライフワークになりそうです。
感謝でいっぱい。ありがとうございました。