colot2009年~2012年/たすきがけ事業の中核

こだわりの野菜(農薬と化学肥料とを使わず育てられた、おいしいと評判の野菜)を、生産農家さんから直接仕入れて、飲食店さん(自分の住居の半径2kmくらいのエリア)を中心に小ロットから電動自転車で配達。

消費者の安全や幸福を願って農作物を作ってくれている農家さんが「食べていけない」のは困る。街中に住んでいる自分のできることは販路開拓だと思う。しかし、野菜は生鮮品であり、販売利益率は極めて低い。まして、有機農産物は生産量や品質が安定しない。商売になりにくいから、日常的に扱う業者は限られている。

ということで、「小さいからこそできる合理化と有機的なつながりの形成」を試みるべく、野菜配達を開始。毎日配達して3年。一番自分にあった仕事だと確信したが、病に倒れて中止。農家さんと飲食店さん。食のプロフェッショナルに挟まれて、同じようにリスクを担ってコストを払って、毎日の業として配達をしたことは、何にも勝る大きな経験であり財産になっている。

現在は、「みんなで生き延びる」をテーマに、食材の手配はもちろん、お困りごとを解決すべく、さまざまな相互支援活動を展開している。

 

■当時の思い

素材にこだわる飲食店さんと、栽培方法にこだわる生産農家さん。実は、志と生き方と、双子のような存在です。

  1. できる限り安心安全な食を担いたい。
  2. 自然を尊重して、旬を大切にしたい。
  3. そのために、毎日、手間暇を惜しまず、自ら懸命に働く。

飲食店さんのニーズと困りごと

  • より良い農産物や農家さんと出会いたい が 探したり、買いに出かける暇がない。
  • 小ロットでも配達してほしい が なかなか配達してもらえない。

生産者さんのニーズと困りごと

  • できたものを、できたなりで、できただけ、売りたい。が、そんな出荷先はなかなかない。

農薬と化学肥料を使わず(あるいは、極力使わず)に、
農産物を作っている農家さんの共通の3大困りごと

  1. 天候次第の生産量なので、出荷数をあらかじめ大ロットで請け負えない
  2. 品質管理が難しく、作物の等級が低いと販売先が開拓しにくい
  3. 注文をあらかじめ請け負えないので、豊作の時の販売先が確保できない

小ロットの配達を担う流通業者は極めてまれです。
そこで、食の安全・豊かな暮らしの実現のため挑戦しています。

  1. 配達地域を集中的に限定し、配達コストを削減
  2. 在庫を極力持たず、売り切ることで、保管コストを削減

配達によって相乗効果をもたらします。

  • 生産者さんに、マーケティング成果を届け、農業経営の向上を目指す。
  • 飲食店さんに細やかな生産情報をお届けし、無駄を省き、戦力となる商品を提供できる。
  • 相性の良いつながりができてくると、生産注文をうけおえて契約栽培的になれる。
  • さらにつながりが深くなると、お互いの無理を避けるために一層協力できるようになってくる。
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